Jacques Durand PAQUES 106, 506 のデザイン比較
ジャックデュランの「PAQUES 106」「PAQUES 506」の違いについて。そもそも「506」は「106」をベースにしたアジア仕様なので似ているのは当然です。
「506」は坂本龍一さんが愛用していたため、とても人気のあるモデルで、坂本龍一さんは002(マットブラック)、021(トーキョーべっ甲)、001(ライトハバナ/廃色)の3色を着用されていたと思います。ちなみに「PAQUES(パック)」はフランス語でキリスト教の「復活祭(イースター)」の意味です。
Jacques Durand PAQUES 106, 506 のデザイン、サイズの違い
長く同じモデルを作り続けていると同じ品番でもデザインが微妙に変化することは多々あります。ジャックデュランについても同様で、最近では2023年末頃に「106」のデザインが少し変わり、印象的には、ごく僅かではありますが、柔らかい印象になりました。
左(上)が「106」、右(下)が「506」、画像で比較すると似た印象ですが、実寸サイズは以下(入荷時期により0.5mm程度の誤差あり)。
506→レンズ横幅44mm レンズ縦幅38mm ブリッジ幅23mm フレーム横幅133mm フレーム縦幅47mm
106→レンズ横幅42mm レンズ縦幅38mm ブリッジ幅26mm フレーム横幅133mm フレーム縦幅46mm
「506」の方がレンズ横幅が2mm大きく、ブリッジ幅は3mm短いですが、フレーム全体の横幅はほぼ同じとなっています。数値だけですとピンと来ませんが、実際にシェイプを重ねて見ると違いがわかりやすくなります。塗りつぶしたグレーが「506」、青ラインが「106」です。
比較すると、ブリッジは「506」の方が1mm程縦幅の厚みがあり、それに合わせてリムも「106」より、わずかに厚くなっているようです。ブリッジ上部は「506」の方がラインが高く、またブリッジ下部のキーホール形状の部分は「506」の方が丸みがあります。そしてレンズ両サイドの智(ヨロイ)は「506」の方がラインが低くなっています。
Jacques Durand PAQUES 106, 506 を着用した時の印象の違い
左(上)が「106」、右(下)が「506」のマットブラックカラー着用。
「106」の方がブリッジが細く、智(ヨロイ)のラインが高く、さらにレンズサイズも小さいため、スッキリ感がありシャープな印象を受けます。
「506」は楕円に近いレンズシェイプ、高いブリッジラインと低い智(ヨロイ)のラインのバランスで垂れ目的な優しい雰囲気が生まれますが、太いブリッジと、その形状により、優しさと力強さの調和の取れた印象を受けます。
与える印象が違うだけで、どちらが良いということはありません。「106」と「506」どちらも同等に似合う方もいらっしゃれば、どちらかの方が明らかに似合う方もいらっしゃいます。
Jacques Durand PAQUES 106, 506 のノーズパッドについて
ジャック・デュラン「506」はアジア向けとして提案されているので、骨格の違いからノーズパッド(鼻パッド)も高くなっています。「106」よりも「506」の方がノーズパッドが2mm高く、そしてブリッジ幅も狭くデザインされているので、着用した時の安定感は高まります。掛け心地を優先して「506」を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
ただ、「506」でもレンズにまつ毛が付いてしまったり、メガネの着用位置が低なってしまう場合も多いので、その場合は当店で、ノーズパッドをより高いものに付け替えたり(鼻盛り)、金属製のクリングスパッドを取り付けることが可能です。
Jacques Durand LAZARUS 355 について
2023年秋冬コレクションで発表された「LAZARUS 355」は、「PAQUES 106」をサイズアップしたようなデザイン(2024年以前の「106」に近いデザイン)で、お顔の大きい方や、より強い存在感を求める方にお勧め、また女性がビッグサイズで着用されても素敵です。ただ上画像のモデルは着用しているスーツの影響もありますが、大き過ぎて似合っていないように思います。サイズ比較は以下。
506→レンズ横幅44mm レンズ縦幅38mm ブリッジ幅23mm フレーム横幅133mm フレーム縦幅47mm
106→レンズ横幅42mm レンズ縦幅38mm ブリッジ幅26mm フレーム横幅133mm フレーム縦幅46mm
355→レンズ横幅46mm レンズ縦幅40mm ブリッジ幅28mm フレーム横幅142mm フレーム縦幅50mm
メガネ選びにおいて、自分にぴったり合ったサイズを知ることは重要ですが、ある要素に捉われると選択肢が著しく狭くなってしまいます。当店スタッフにご相談いただければ、度数なども考慮して、適切なアドバイスをさせていただけます。是非お気軽にご相談下さいませ。